2019年5月21日、Valve社のDota Teamは一つの記事をブログに公開した。そう、今話題のDota2のMOD「オートチェス」についてのものだ。本記事では、公開された記事と背景、スマホ版について触れてみたいと思う。
1.valveからauto chessへのアプローチ
今最も人気があるといっても過言ではない「オートチェス」だが、スタンドアロンのゲームではない。Valveが開発するDota2というMOBAのワークショップで公開されているMODである。(オートチェスワークショップページ)
4月の人気絶頂時に比べるとやや落ち着いてきてはいるが、それでも遊んでいるプレイヤーは多く、次々にスマートフォンで同ジャンルのゲームが開発されている。
そんなオートチェスに対して、Valve社が声をかけないわけがない。
Valve社は昔から優れたMODがあると、公式から「Valveで作らないか」「コラボしないか」という話を持ちかけることが多い。
有名どころでいうと「Team Fortress」「Counter-Strike」「Day of Defeat」「Portal」といったValveの有名作品もMOD開発者のアマチュアを社内に取り組み商品化したものである。
^カウンターストライクを知らないPCプレイヤーは少ないと思う。
今回もその例に乗っ取り、オートチェスの開発元である、drodo studioにValve社は連絡を取った。しかし、残念なことに両社が共同となって仕事をするということにはならなかった。
正直、Valve社としてはDota2というIP(知的財産)をそのまま使ってオートチェスを作って欲しかったが、様々な理由のために両社が共同となって仕事をことができなかったという結論に達したと述べている。それぞれが自分たちでゲームの独立したバージョンを作り、お互いを最大限にサポートするという方向性に決まったようだ。
上記の内容を踏まえるとValve社はMOD開発社に振り向いてもらえずに残念な結果と見えるかもしれないが、Valve社はポジティブな回答と対応を述べている。
Drodoは独自のモバイルゲームに取り組んでいるが、まだ正式にリリースされていません。私達は彼らと協力して、既存のドタオートチェスプレイヤーが新しいゲームに移行するのを助けました。今のところかなりクールに見えます。ぜひチェックしてください。
そしてValve社は、Drodoの恩恵を受けて、現在スタンドアロンのDotaバージョンに取り組んでいると発表しており、近日情報を共有すると述べている。
経緯を説明し、この記事を書いたと言うことはvalveはdrodo studioの事を敬意を持ち開発協力とともに応援しているのがわかる。
これはValveとしても素晴らしいプロモーションになるだろう。
2.オートチェスの今後
drodo studioはオートチェスという素晴らしいジャンルを生み出したが、スマホ版のリリースは遅く、アルファテストは行っていたが、他社の同ジャンルゲームに先出しされ、リリースが遅れているという現状を抱えていた。この現状では、新たなジャンルであるオートチェスのスマホ部門にて主導権を握るのは難しい状況にあった。
オートチェス公式ツイッター(@dotaautochess)のフォロワー数は4桁ほどしかなく、各ツイートに対するリアクションも少ない。広告も打っていないため、ソーシャルでのユーザー獲得や情報発信は順調とは言えないだろう。
この状況でValveが協力開発したという宣伝は非常にでかく、出遅れた今からでも主導権を握り返せるかも知れない。
^公式では、Steamとの連携で特典がもらえる。
今のところスマホ版のオートチェスの覇権はまだ出ていないと思うので、公式オートチェスがちゃんと覇権を取れる可能性は大いにあるだろう。
現在、Android版のテストサーバーが公開されている。快適に遊べるのでぜひプレイしてほしい。
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