最近行われたマジック・オンラインの大会(https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/standard-finals-2019-02-03)では青単が盛況であった。上位はイゼットドレイクが占めているものの、7位にランクインしたほか、16位以内にも3つ入っている。青単と言えば、必須レアが《大嵐のジン》だけで済むのでMTGアリーナでは最安を誇るメタデッキだ。今回の記事ではそんな青単について、大会上位デッキから共通パーツやデッキごとの差異を抜き出して分析していく。
・共通パーツ
上位16名に入賞した4デッキをサンプルに共通パーツを抜き出していく。
土地
19 島
クリーチャー
4 マーフォークのペテン師
4 プテラマンダー
4 セイレーンの嵐鎮め
4 大嵐のジン
呪文
2 潜水
2 呪文貫き
3 本質の把捉
4 選択
4 魔術師の反駁
4 執着的探訪
サイドボード
2 否認
2 幻惑の旋律
1 軽蔑的な一撃
《霧まといの川守り》が必須で無かったり、サイドボードの《幻惑の旋律》が意外な点だろうか?《本質の把捉》が3枚あるのもクリーチャーの多い環境だったことが現れている。
・土地は19か20枚
土地の枚数はあまり差が無い。単色デッキかつ全体的に低コストのデッキ故に少ない。土地が19枚のレシピでは《霧まといの川守り》が採用されていて、クリーチャーの枠を開けるために削っているとみられる。
・クリーチャーの数は18~20
クリーチャーは各デッキでジン、プテラ、嵐鎮めにペテン師の16枚が共通だ。これらは青単における必須パーツとして不動のものだろう。それらに加えて、《霧まといの川守り》か《波濤牝馬》が投入されるようだ。
川守りは1コスト1/1でブロックされないので《執着的探訪》のエンチャント先として最も良い。現在の環境では”飛行”で事足りるのか、プテラマンダーと嵐鎮めの方が採用率が高い。
緑のクリーチャーにブロックされない波濤牝馬は環境の頂点に立っているスゥルタイ・ミッドレンジに有用。タフネスが高いので赤単を相手取る時にも役に立つだろう。
・呪文は《潜水》と《呪文貫き》に個性が出る
デッキの核である《執着的探訪》、デッキを回しプテラのエサにもなる《選択》、それとカウンター群が共通パーツだ。潜水と呪文貫きを合わせて6~7枚投入するのが3名で、これらをより削ったリストでは《航路の作成》と《睡眠》が投入されている。
潜水と呪文貫きは1コストでジンや執着的探訪をエンチャントしたクリーチャーを守れる使い勝手の良い呪文だ。青単をプレイする時はブラフでも1コストは余らせて行動するように心がけたい。
・サイドボードのキモは《否認》
サイドボードは非常に違いの出る部分だが、コントロールに強い《否認》2枚を筆頭に、追加のカウンター群が共通点として見られる。中には否認4枚のリストもあるので、枚数は環境を読んで調整したいところだ。その他に人気のカードは場に出てしまったカードに対処可能な《排斥する魔道士》や、一気に逆転の目を作れる《睡眠》など。
また、相手クリーチャーのコントロールを奪う《幻惑の旋律》も共通パーツとして忘れてはいけない。これは《ハイドロイド混成体》を2マナとして奪える強烈なカウンターカードとなる。サイドチェンジ後のスゥルタイ・ミッドレンジは強迫や否認でこちらのカウンターに対処出来るため、通してしまったハイドロイドへの対処になるのはこのカードを共通パーツへと押し上げている一因だろう。
・総括
驚くべきことだが、7位のリストと12位のリストはメインボードが全て同じ構築となっている。波濤牝馬を2枚投入したクリーチャー18枚の構築で、潜水4枚の呪文貫きが3枚だ。同じリストが結果を残しているということは、それだけ完成されているということだろう。青単をプレイしている方、これからデッキを組む方はぜひ参考にしたい。
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