タンク系サポートが多くバフされたパッチ13.3。一方で、密かに猛威を振るっていたレディアントヴァーチュにはナーフが入っている。パッチノートいわく、「ピック率は低いが強すぎる」とのことだが、実際にどのチャンピオンが使っていて、どれほど強かったのか?そしてナーフ後の強さはどれほどになるのか?統計サイトLoLalyticsを参考に解説していく。
ザック無しには語れない!
パッチノートにもある通りレディアントヴァーチュのピック率は低く、ミシックアイテムの採用率1位がレディアントヴァーチュのチャンピオンは意外と少ない。とはいえ、レディアントヴァーチュが圧倒的に人気だったチャンピオンもいる。例えばザックだ。
13.1において、ザックはジャングルのみならずトップ/ミッド/サポートでも大暴れしていた強力なチャンピオンだ。ミシックアイテムは各レーンで60%以上(レートや地域を変更しても概ね60%以上)レディアントヴァーチュが採用されており、勝率も高い。
他のジャングラーと比較すると、例えばヴァイであればレディアントヴァーチュと並んでディバインサンダラーも人気だし、マオカイであれば基本的にライアンドリーの方が採用されている。
またこれらの2体は、もし買うとしても2ndアイテムでレディアントヴァーチュを買うのであり、1stは別のアイテム(ヴァイはケミパンクチェーンソードやブラッククリーバー、マオカイは悪魔の抱擁)を採用する。これがザックであれば初手でレディアントヴァーチュを買ってその力を振るうことができるのだ。
ジャングルでは1stは火力アイテムに行くチャンピオンが多い
先程挙げた通り、ヴァイやマオカイのように1stは火力アイテムを選択し、2ndアイテムでレディアントヴァーチュに進むジャングラーは多い。他の例としてはヘカリム(初手マナムネ等)や、フルタンクのヌヌ(初手サンファイア)などが挙げられるだろう。他にも、APレシオがあるタンクは悪魔の抱擁から買うことが多い。これはジャングルのクリア速度に関わる話なので、レーナーとはまた事情が変わってくるが、いずれにしても、ザックが異色の強さを誇っていたことが分かるだろう。
またビルドの参考としてここに置いておくが、LCK視聴者などにはおなじみのLS氏は、ヴァイのビルドに関して「ブラッククリーバー→レディアントヴァーチュ→リデンプション」といったビルドパスを提唱している。リデンプションの回復量増加がレディアントヴァーチュとシナジーがあり、何より安い。ジャングラーの方は参考にしてみてはいかがだろうか?
ミッドカルマ
ジャングラーだけでなく他レーンに目を向けるなら、ミッドカルマに触れないわけにはいかない。初手でレディアントヴァーチュにラッシュし、その後はケミテックピュートリファイアーやフローズンハートなどに進む、タンキーなカルマがミッドで流行した。
レディアントヴァーチュのCDは60秒(現在は90秒)だったので、一般的なチャンピオンは序盤であればUltの方がCDが長いが、カルマはそこの相性も良い。サポートでも購入されていたが、そちらではシュレリアの方が主流。
ナーフ内容をおさらい、今まで使っていたチャンピオンはどうなる?
ナーフ内容をおさらいすると、スキルヘイスト付与が消えて、CDも増加。回復のメカニズムは変更され、最大HPはより増えるようになった。これによってまず大きな影響が出そうなのはカルマだろう。単純にCDが伸びたことで序盤から活用しにくくなった。もちろんCDが増加したこと自体は、ゲーム後半であれば他のチャンピオンにも大きな影響となる。
一方で、ザックは最大HP増加やミシック効果(HP+100)の相性が良いので今後も引き続き採用率が高いというのが筆者の予想だ。アイテム自体のパワーが落ちたことは変わりないので、「他のアイテムでもいいかな~」という層のチャンピオンでは少し採用率が低下するだろう。
ただし、このアイテムにはリデンプションやソラリのロケットに付いている「複数人で使った場合の重複デバフ」が存在しない。このユニークなポイントがある限り、ジャングラーやタンク系チャンピオンにおける、チームファイトを支えるためのアイテムとして強くあり続けるのは間違いない。