ストリートビューを利用した推測ゲームとして広く知られる『GeoGuessr(ジオゲッサー)』。その発想を発展させた新感覚ゲーム『TimeGuesser』をご存知だろうか?
プレイしてみた結果、その魅力にすっかり引き込まれたので今回はその面白さを紹介したい。
表示された写真の撮影年/撮影場所をGuess!
TimeGuesserはズバリ、提示された写真が「いつ」「どこで」撮影されたのかを推測するゲームである。ルールはシンプルで、撮影年と撮影場所を当てるだけ。
撮影年がピタリ一致すれば5000点、地点がピタリ一致すれば5000点の10000点満点。撮影日時は年まで合っていればOK。
1枚の写真が提示されるのみであり、ジオゲッサーのようにトリートビューを移動することができない。そのため、実質No Moveモードのような高難度のゲーム体験となる。
しかし、本作の特徴として、時には教科書に載っているような歴史的な写真が出題されることがあり、歴史と時事の知識が生きるのが面白いところだ。
隠されたヒントを見逃すな
さすがに写真の拡大は可能なので、スクロールして隅々まで観察することで手がかりが見つかる。例えば、今回の写真では奥に見える広告やナンバープレートの文字から、中東の国である可能性が見出せる。
さらに、黄色いトラックに記載された「Mahshahr Airport」の文字を発見すれば、その空港に心当たりがあるプレイヤーなら正確な地点まで推測できる。このあたりは本家ジオゲッサーとも通ずる部分だ。
撮影年については画質が良いことがヒントとなり、「かなり近年の出来事だろう」と推測できる。
Guessが終わると、写真の背景や出来事に関する解説が表示される(※英語のみ)。今回の写真は、イラン・Mahshahr空港で発生した着陸オーバーランの場面だったようだ。
検索してみたところ、この出来事についての日本語情報はほとんど見つからなかった。おそらくこの出来事を知っている人はコアな航空ファンだろう。
このように、プレイを通じて普段知ることのない珍しい出来事やエピソードにも触れることができる点も大きな魅力だ。
時には教科書レベルの大事件も出題
古い写真では、白黒のものが出題されることもある。例えば、こちらはローマ教皇「ヨハネ・パウロ二世」の暗殺未遂事件の写真だ。筆者自身はこれが何の写真かすぐには分からなかったが、この事件に詳しい歴史通のプレイヤーであれば、年と場所をピタリと当てることができるだろう。
ただし、TimeGuesserでは何気ない日常を切り取った写真が出題されることも珍しくない。
例えば、こちらは2004年のポーランドの街角を写した一枚。このような日常の写真は特定の出来事に結びつかないため、歴史の知識を活かすことが難しく、推測の難易度が一気に上がる。
他の問題もいくつかご紹介
こちらは1991年12月21日、ソ連崩壊直前のクレムリン宮殿の写真。国旗が掲げられていることから、ソ連が存在した期間が分かるなら年代を大まかに絞ることができる。
こちらはホワイトハウス内、バラク・オバマ大統領の写真。おそらく在任期間中の写真だと考えれば、年代を大きく外すことはないはずだ。
歴史的な写真の中には世界史で習うようなものもあるが、基本的には日本人に馴染みのない事件やニュースが多いように感じた。それでも時折、分かる写真が出てくると非常に気持ちが良いのでぜひプレイしてみてほしい